弟が死んでもトリプル生チョコフラペチーノは飲める話し

一部のお客様や友達は知ってる方も多いかもしれないけど

昨年の9月に弟が亡くなりました

元々生まれつきで持病があり、それが悪化した事が理由によるものです。

そしてそれからしばらくして
鏡山で自殺した人のニュースが僕の目に飛び込んできました

猟銃で車の中で鍵を閉めて自殺したらしいのです。

ぶっちゃけ初日の出を鏡山に観にいったばっかりの出来事だったので
ちょっと縁起悪いなぁと思いつつも

僕の中でもう一つの感情が出てきて

命の大切さってそれこそ人それぞれなんだけど
亡くなった後に残された人はこれからどうやって生きていくんだろうって思いました。

親や僕も弟が亡くなった時は
めっちゃ泣いたし弟に何か出来る事あったんだと思うと後悔みたいなもんも沢山しました

僕、20歳くらいの頃に
弟にwiiの本体とゲームソフトを箱ごと貸したんです

それで半年くらいたった時に
もう売りたいから返してって言って返してもらったら箱がなかったんです

そりゃあもう怒りましたよ

だって兄ですから

兄って絶対権力者だから。

「これじゃあ売るときに箱ないから売値下がるじゃん!」って。

そしてしばらくたって実家を出て僕が引っ越しするときに荷造りしてたんです

そしたらね。その箱出てきたんですよ。
僕の部屋から。

そうです

元々箱ごとなんか貸してなかったんです。

普通に貸したもんだと思ってました

でもめっちゃ説教した手前、弟には言えませんでした。

だから葬式の時にこっそり謝りました。

その他にも小学生の頃とか
喧嘩とかするんですよ。

でも当たり前の如く僕が兄だから勝っちゃうんです。

だから毎回勝ったときに弟をねじ伏せて
僕が作った定型文の謝罪の言葉を述べさせていました。

まだあります

弟が中学生の頃、初めて彼女が出来たんです

僕には当時彼女はいませんでした

そして夜な夜なアイツは彼女と電話でニヤニヤしながら話してたんです。

僕には彼女は居ませんでした。腹が立ちます。兄の絶対的ポジションが危ぶまれる瞬間です。

僕の唯一の特技は声が弟と似ていることです

ある日その彼女が夕方近くに案の定家に電話をかけてきました

当時は中坊に携帯電話とか持たせませんよ。

そこにたまたま僕が弟のフリをして出ました。

彼女「ねえ、弟君、今から何するの?」

兄僕「今から魚釣りに行ってくるよ」

彼女「じゃあ私も今から行っていい?」

兄僕「いいよ!じゃあ松浦川にいるからおいでよ!」

ガチャ!

僕はそのことを弟に言いませんでした

そして僕も松浦川には行きませんでした。

彼女を川に一人で置いてけぼり作戦というクソみたいな嫌がらせをしたんです!!

弟はその後彼女と自然消滅していました

それが原因かは僕は知りません
だって言ってないし弟からも何も言われてないんですもの。

そんな後悔が山のようにあります。

ただ、きっと自殺された親御様の家族なんかは僕なんかとは比較にならない位辛いんだと思います。

でもだからこそ、そんな綺麗毎言うわけじゃないけど

弟が死んでも世界は普通の日常を過ごすわけです。

亡くなったと分かった瞬間に気持ちよく休ませていただいたスタッフに感謝してもしきれない位に励まされたし
スタッフのオガシはたまにかったいグミくれるし
スタバは出来たしドンキも出来るらしいし、唐津どんだけ都会だよと思い始めてきたし、

母親も徐々に元気取り戻してきて
成人式の着付けの手伝いも大いにしていただきましたし
親父は弟の車に乗って毎日日帰り温泉に通ってます。

そして今まではたまにしか実家に帰ってなかったのに
いつの間にか毎月の月命日の日には実家に帰って晩御飯を食べるようになりました

今の方が家族と話す事が多いような気がする。

なんで
ちょっと今までとは違うけど世界的に見れば何も変わらない日常を過ごしてるんだと思います

それを考えるとちょっと寂しい様な気もするんだけど
それで良いんだと思います

月命日の晩御飯の時はちゃんと弟のメシも準備してくれてるし。

だから僕もスタバの新発売のトリプル生チョコフラペチーノを飲みます。

妻の分も一緒に買って帰ろう。